「今日はいつもの所と、初めての所、どっちがいい?」
「初めてのところ!」
西側の山道コースを歩いて展望広場まで行くことにしました。
子どもたちも、見通しが持てるようになってきたら、初めての所、冒険も怖くない。
いつも活動の中に、未知の部分を残しておきたいと思っています。
全部分かりきっちゃうと、つまらない。
子どもたちの「もっと知らない世界を見てみたい!」
そんな探求心、成長欲求を満たしていきたいと思います。
「ほりさん、ここは『落ちたら~♪二度と~♪』だね。」
急な斜面を見て、口ずさみながら歩きます。
途中のキノコや松ぼっくり、杉っぱは、ポテトチップスやチョコフレーク、エビフライです。
「マシュマロも焼こうよ」
お話の世界と経験が掛け合わさると自然はもっとおもしろくなります。
西武ドームまで見えるはずの北側は霞んで見えませんでした。
子どもたちの遊びの様子を見ると穏やかで心も安定しているのがよく分かります。
年度末、進級前や卒園前のこの時期、子どもたちが安定しているのは園の先生方の働きかけが穏やかであるのと同時に、子どもたちの心の育ちが見て取れます。
自然の中で情緒を安定させ、自然や人と関わる力をもっともっとつけさせていきたいと思います。
子どもたちにとって自然体験活動が教育的に効果があることは研究の結果、分かってきています。
主体性、社会性、自信、人とかかわる力、能動性、協働、自己肯定感、豊かな感性、問題解決にかかわる力(問題を解決しようとする姿勢)、受容力、忍耐力、思いやり、興味・関心、挑戦、自立・自律、観察する力、身体機能など、かなりの側面で効果があることが分かってきていますが、実は、この効果は長続きしないということも分かってきています。
1回のキャンプでもかなり効果は見られるのですが、1か月を過ぎた頃から効果が低下し、項目によっては体験前より下がってしまうという結果もあります。
つまりは、子どもの体験活動は、継続させないと意味がないということです。
ぽかぽか保育園では、年間を通し、継続的に、定期的に自然の中での活動を重視しています。
これは、子どもたちの育った力の定着につながります。
1年、2年と継続することで、身に付き、習慣となります。
自然の中で遊ぶこと、体験を通して獲得すること、人や自然といった様々な関わりを通し、これからの多様性の時代を強く生きていくこと、そんな子どもたちの土台となります。
お洋服の汚れ物など、保護者の皆様にはご負担もおかけするかもしれません。
ご心配をおかけしないように安全に配慮していますが、大きな怪我のないよう、先生方と協力して見守っていきたいと思います。
保護者の皆様のご理解に心から感謝申し上げます。
4月からもどうぞよろしくお願いします。
堀岡